空飛ぶエツチャン

文:マツチャン
写真:パイロット氏

 2005年、今年もお正月はハワイで迎えました。年末から慌しく時間は過ぎて、のんびり出来たのは1月7日と10日の二日間だけだったかもしれません。7日の木曜日、私は友人に誘われてゴルフの予定が入っていました。エツチャンはショピング、夕食は鍋物と決めていました。

 さて、ゴルフのティータイムは12:30でしたので12時過ぎに出かけようとガレージに向かったところ、突然、ドアーチャイムがなりました。一瞬、不吉な予感?その予感は的中!ドアーの前に立っていたのは・・・、そうなんです!ハワイの隣人の「千昌夫」さんでした。その横には彼の旧友の大手航空会社の元パイロットのF氏も一緒、千さんは「今からラナイ島へ一緒に行かない?」と、私たちを誘ってくれました。しかし、ゴルフスタイルの私を見て「マツはゴルフか?だったら、イッチャン(エツチャン)一緒に行こうよ!」と、誘ってくれました。私は「誰が操縦するの?まさか?まさかの?昌夫ちゃん?」、「当たり前だろ!俺に決まってるよ!」と不機嫌な顔、私はエツチャンに心の中で「ヤバイから断れよ!ハワイや日本の新聞に載るような事になったらどうすればいいんだ!私一人をおいて・・・」、なんて、心の中で思っていましたが、エツチャンは以外にも?興味津々!お誘いにのって同行する事になりました。ご承知かもしれませんが、千さんは小型飛行機の操縦免許を取得しています。又、元ジェット旅客機のパイロットF氏も一緒、私は一抹の不安を残しながらもプロが一緒だったら大丈夫とゴルフへと出かけました。

 私がプレー終了して帰宅したのは4時半、エツチャンが、いや、3人が帰ってきたのは6時を過ぎていました。いつになく興奮気味のエツチャン、どうも副操縦席に乗り込んで操縦桿を握り?空の散歩を満喫した様子でした。「手に汗をかいちゃったわ!空からの景色、ラナイ島は素敵だったわ!」など、話は尽きる事はありませんでした。その後は我が家での夕食、当然の事ながら酒宴は深夜まで続いたそうです(私は一足先に夢の中へ)。翌朝のキッチンの床には酒瓶数本が盛り上がりを見せた会話を物語っているようでした。いつになく飲みすぎたエツチャンは勿論二日酔いです。フラフラとしたその姿、きっと、今日も空を飛んでみたかったのかもしれません。