我が家の宝物
文:エッチャン
写真:マッチャン
宝物、それはデパートで買い求めたヨーロッパ製の花瓶や大理石の置物ではありません。アメリカ旅行中に立ち寄った町で集めたひとつ7〜8ドル、高くても20ドルくらいのコップやスプーンそしてTシャツです。アメリカでは日本の様にお土産物屋さんが軒を並べてお菓子やお土産を売っているところばかりではありません。有名な観光地は小さな町でも何軒か楽しんで見る事が出来るお店はありますが、田舎を回っているとほとんどといっていい程何もありませんのでせいぜいガソリンスタンドかビジターセンターに行って訪ずれた記念として購入しています。コップやスプーンには町の絵や動物、特産品等が描かれていて、収集していくにつれて大変思い出深い物になってゆきます。それぞれの町の様子や景色、「あんな事もこんな事もあったわ」と、思い浮かんできます。まさに何にもまさる宝物です。13年前、旅の始まりの頃に買った子供達のTシャツなどは小さな小さなTシャツです。つくずく大きく成長したものだと思います。それともうひとつが写真とビデオです。夫は運転、私は撮影スタッフです。カメラとビデオを肩からさげてまさに親バカスタイル・・・。小さい時は「ママ、撮って!」と、言っていた子供達ですが大きくなるにつれて、「恥ずかしいから早く!」とか、「またなの〜」と、ゆっくりと撮影できなくなってしまいましたが、でも、それにも負けないでシャッターを押し続けています。旅から帰るともうひとつ大変な仕事が待っています。我が家では1年ごとに一冊ずつ、二人の子供達用にそれぞれ別々にアルバムを作っています。それはアメリカ旅行だけでなく、お正月、おひなさま、お花見、春スキー、子供の日、学校の行事、クリスマスと一年中の出来事を記録しています。おひなさまや子供の日は飾られたお人形の前で毎年同じポーズ、でも今では前に座ると大きくなりすぎてお人形が見えなくなりました。桜の季節は同じ公園の同じ場所の桜の木の下の写真です。娘も息子も共に高校生、近い将来、四人一緒の旅はたぶん出来なくなる事でしょう。でも、いつまでも私の宝物が増えて行く事を願って、夢をみている私です。