娘の卒業

 公立、私立などのほとんどの学校で卒業式を迎える季節、進学、就職する学生たちはさまざまな想い出を胸に新しい世界へと旅立って行く。心から「おめでとう」の言葉を送りたい。この年になって学生生活って本当に楽しかったとつくずく感じる。高校時代は体育委員長で硬派を通し、大学時代は音楽で軟派を経験。今、中年真っ只中、何派であろう?中途半端、いや半派。さて、我が娘も今年ハイスクール卒業をむかえる。娘が通うインターナショナルやアメリカンスクールは共に6月が卒業式だが無事に卒業できるだろうか心配である。と言うのも昨年、卵巣の手術で欠席日数の多さと、それによっての単位の問題がでてきたようだ。まあ〜それは何とかうまくいきそうであるが、僕には日本の学校に比べていささか厳しさを感じる。でもそれはルール、親が心配してみてもどうにもならぬ問題なので本人が補習授業などいろいろ努力するしかないだろう。インターナショナル、アメリカンスクールには日本の学校では見られない特徴があるが、他校の人から見れば自由であっていい、化粧やピアス、私服通学、何をしてもいいと感じられそうだがそれがそうでもないのだ。例えば留年したとしても先生は「それは、恥ずかしい事ではなく貴方に合ったペースで遅れを取り戻すよう勉強すればいいこと」と、言われ1年間は認めてくれる。が、2度は許されず退学を覚悟しなければならないと聞いている。簡単に言えば自己責任、自分自信が責任を忘れたりすれば大変厳しい処罰が待っている。でも娘はそんな日常の学生生活がとても楽しいらしい。小人数の事もあり1年生から12年生まで皆、兄弟(姉妹)の様な感じ、そして両親の転勤なので世界中の国から入学してきた仲間が自国へ帰国してからもずっと交流が続いているようだ。又、普段から進路方針のほかに個人的なすべての問題や悩み事などにカウンセルしてくれる、先生とは別な専門の担当者が常時いる。時には友達の様に、時には親の様にまさに親身になって相談にのってくれる。こんなシステムをみていると、何となく卒業させてくれた?(ありがたい事だが)僕の学校との差を感じざるをえない。「蛍のひかり」や「仰げば尊し」の歌声は聞こえてこないが何か?ハッキリした気持よさを感じる。娘の卒業までには少し時間がある。それまでの間、十分に学生生活を満喫してくれる事を願っている。
 毎年感じる僕の「卒業」…。 映画のワンシーン、サイモン&ガーファンクルの「サウンドサイレンス」が遠くに聞こえてくる季節だ。