ハワイの土産

ハワイでの夏期休暇を終え、帰国してからちょうど1週間が過ぎた。ホームでのコメントにも書いたが、この10数年、7月は日本ではなくアメリカの何処かの州で夏を過ごしてきた。でもそのほとんどが日本の夏とは違っている。でもあえて似てる州と聞かれればテキサスのヒューストンであろうか?高温多湿は同じ、でも今のこの日本の暑さは何なんだろう?とても比較にならない。朝から30度を超えているし、夜になっても蒸し暑さは残っている。クーラーのきいた部屋を出たくない心境である。ケセラセラのハワイが恋しくなってしまう。ところで今回のハワイ滞在はこれと言った出来事もなく、パーテイーへの出席も、かしこまる様な人達に会う予定もなかったので、身だしなみなどに気をつける事をすべてしなかった。髪は伸び放題、シャンプーはしてもドライヤーで乾かす事はせずに自然乾燥で結果、ネグセの様な状態、そしてヒゲも同じである。学生時代にバンドを組んで練習に没頭していた頃の気分であった。デビュー当時は長髪に不精ヒゲで仕事をしていた時期もあったのだが年齢と共に白いものが出はじめてからは、長髪やヒゲに何となく嫌悪感があったのでさっぱりしておきたかった。でも、ハワイ滞在の3週間が過ぎた頃に髪はともかく、ヒゲの状態がなかなか良い雰囲気になってきて、伸ばそうかな〜?と、思い始めていた。そんな折、スーパーへ買い物に出かけた時に、白髪頭に白髪ヒゲで「ハーレー」に跨って口には太めの葉巻をくわえたオジサンライダーとすれ違った。思わず?カッコイイ!!と、口走っていた。「これしかない!」、「これだ!」と、言う気持になっていた。ご承知の様に?,こうと決めたらすぐ実行の僕はもうバイクに跨って白髪混じりのヒゲを蓄えた自分の姿を想像して何とか帰国するまでに格好をつけなくてはと、手入れを始めていた。あごのヒゲはどうしようか?髪は短いほうがいいのか?長いほうがいいのか?それだけを考えていたが、結局、短髪にあごのヒゲも残すことに決めた。それから今日まで手入れに余念がなく頑張っているのだが、少々気になっていたのが周囲の反応である。妻と子供達は無関心であったが、帰国後、母親は「絶対反対」、父親は「昔は俺も伸ばした時があったな〜」、スタッフは「お似合いですね…」と、さまざまで、反面、自分のヒゲに対しての意識が増していくのが楽しくなっていた。後は仕事先での観客の皆さんの声である。休暇後の初仕事は地元愛知県一宮市の市制80周年「七夕まつり」野外コンサートが決まっていたので「その時」を楽しみにしていた。観客席からは「ヒゲどうしたの?」なんて声援を…、期待?ところが、2曲を歌い終わりご挨拶、「ヒゲを伸ばしたんですよ」と、話し出してみても観客の皆さんは何の反応もなし、実のところ気が付いてくれていなかった。(白すぎて見ずらかったのかもしれないが…)なんたる寂しさ!自意識過剰気味の自分にガックリしてしまった。でも、ここまできたら意地でも続ける!太めの葉巻をくわえてバイクに跨って目立ってやるんだ!。そう決意をあらたにした。そうでしょ?、せっかくの「ハワイの土産」なんだも〜〜〜ん。