無事帰宅

7月29日に名古屋を出発した息子との「北海道ツーリング」の旅から16日間かけて、8月13日に何事もなく無事に帰宅できた。当初は息子の一人旅の予定であった が、母親(悦子)や祖父母が心配して、僕が同行する事になってしまった。と、言うか?多少は僕自身が経験したい気持があったのは事実、でも名古屋から青森まで走り続け、フェリーを利用するのは青森ー函館間だけで、バイクでの長距離ドライブに体力の不安は隠せなかった。それに、その間に仕事も入っていて北海道にバイクと息子を残して、飛行機で本州の仕事場へ向かいステージに立ち、翌日に再度、トンボ帰りというハードなスケジュールも心配であった。でも北海道一周、日本最北端の宗谷岬をはじめ素敵な場所へ爽やかな季節の風を体に受けてバイクを走らせ、多くのライダーとすれ違いざまに仲間同志の合図を交わし、夜はキャンプ場でのバーベキューに舌ずつみ!最高でしょ!羨ましいでしょ!きっと皆がそう思う。それがまるっきり裏切られてしまった。それは天候の異常さにあった。なにしろ寒かった。本当に寒かった。それに強風、曇り空から雨や霧へと…、晴れたのはほんの数日。実際に北海道でテントを張れたのは1日だけであった。そこは小樽から下った岩内のキャンプ場、でも、それも明け方の4時前からの台風並の風と雨で寝ていられる状態ではなかったし、数家族の人達のテントが飛ばされ受付のロビーでの「ごろ寝」を強いられるはめになっていた。幸い、僕達は飛ばされずに済んだのだが、地元の人達が口をそろえて今年の異常気象について語ってくれた。道内での数日間で感じた「アウトドア−」とは、如何に自然と仲良く付合うか?が、結論だった。でも、4輪では経験できない不思議な魅力を見つける事が出来た事に感謝したい。さて、帰路は弘前の叔母の家で2日間の滞在、そこから、日帰りで八甲田、十和田湖、奥入瀬川のツーリングを楽しむ事が出来た。全行程の三分のニ位を経過し、多少の疲労は感じていた。だから秋田から日本海沿いをとおり、少し贅沢して息子と何処かの温泉でも入り、のんびりと…、計画を立てていたのだが予定は未定でルート変更する事になってしまった。それは前にも「リビングルーム」で紹介した我々の舞台監督で同じバイクの趣味がある伊藤君から連絡が入り、会津磐梯で合流する誘いを受けた。理由は彼のもう一つの趣味であるハングライダーの仲間を紹介したいとの事の様であった。迷いながらも了解し、東北道を南下して目的地に到着、早速、10数名の仲間が楽しんでいるバーベキューの輪に合流していた。皆、気持が良い連中であった。でも今、考えるとただ酒を飲みに立ち寄っただけで裏磐梯をツーリングする事はしなかった。(二日酔い気味もあり)それは、なんと彼は東京が雨だったせいか4WDで来ていた。まったく失礼な話である。そして翌日、息子が走り続ける事に飽きてきたのか?第一目標の北海道を走破した満足感か?このまま名古屋までいっきに走ろうと言い出していた。僕としてはまたもや体力の心配を考えていたが、お互い無理をしない事と安全運転を条件に強行することにした。磐越道から新潟、長野経由中央道で名古屋へと640キロを走るハメになっていた。晴れたと思えば雷が響き、雨をくり返しながらもなんとか夜9時に「無事帰宅」した。自宅玄関前で、満足感と安堵感が沸いてきて思わず息子と握手!、よかった!そして、今回もよき思い出が一つ増えたとつぶやいていた。誰かにツーリングの感想は?と、聞かれたら…、絶対にこう言うだろう。「僕自身の気力と体力をほめてやりたい!」と…。

追伸: キャンプ場、ユースホステル、民宿、それに出会ったすべての人達に感謝!。