ツアー終了

 2006年のコンサートツアーも10月11日の三重県文化会館でのステージで無事にフィナーレを迎えた。3年前には思ってもみなかったロングランコンサートになった。何はともあれ、ステージに携ったスタッフ全員、又、僕たち自身も事故や怪我も無く無事終了出来た事に感謝している。

 振り返ると様々な思い出が浮かんでくる。2004年1月の埼玉県加須市、何がなんだか解らないまま開演を迎えた初日、毎日毎日が手探り、その日に録音された資料を聞きながら二人っきりでの反省会、喉の負担を極力抑える為に夫婦の会話はひそひそ話しで妙な光景だった。それにツアー中は僕たち二人だけでの移動だった(北海道以外はすべて我が愛車で)。マネージャー・スタッフとは別行動で現地集合、それが今回のツアーの常識となっていた。想いでは一杯!観に来てくださった観客の皆さんとの触れ合いが一番の想い出だった気がする。「ライブ」は良い!何が起こるか解らない!歌詞を間違ったり、とちったり・・・、それがライブだろう!

 今回、どんなステージを表現したかったかは以前にお話したが、結局は暖かな心安らぐ空間、ステージ上の僕たち夫婦の会話や歌によって「明日も頑張って生きていこう!」と感じてもらえたら僕は満足であった。「あの日・あの時」、いま考えると、このサブタイトルは僕たち自身に問いかけたテーマかもしれない。若い時、恋する時を過ぎて既に中年、もうしばらくすればシルバー世代と呼ばれる時が待っている。「あの日・あの時」とは過去を振り返る言葉・・・、でも反面、「これからの人生」を如何に生きていくのか?未来へ向かってのスタートも意味しているのではないだろうか?

 デビュー35年を過ぎて、これからどの位の年月、歌っていけるのだろう?健康も気持ちも常にベストの状態が必要不可欠である。だから、これからの毎日、毎日が大切な日となるだろう。今日という日は二度と来ない。今日を大切にすると言う事はいつの日か、「何かをやってきたのさ!」と言える人生となるだろう。幸い、3年間のコンサートで10万人程の観客の皆さんとお会いする機会を得た。若い時とは一味も二味も違った本当に素晴らしい経験の毎日だった。

 「チェリッシュ・コンサートツアー」は僕たちの心の中で忘れる事の出来ない想い出を残してくれた。感謝の気持ちで一杯である。今のところ、来年のツアー形式でのコンサートの予定は決まってはいないが、いつの日か又、皆さんとお会いできる日が来ることを切望して「御礼の言葉」と変えさせて頂く。

ありがとうございました!

チェリッシュ 松崎好孝 松崎悦子



舞監・大道具

照明:久保田チーフ

音響:五十嵐チーフ