無事息災
今夏、茶会(茶室お披露目)へのご招待を受けた。恥ずかしながら初体験、「茶道の心」も知らぬ僕には一抹の不安が頭をよぎったがこの際とばかりに出席させて頂いた。映画やドラマで何となくその空間は想像できたが、本当に小さな入り口を頭を下げながら(身を小さくして)茶室内へ入ると、そこは「わび・さび」の小宇宙といった気分になってくるのが不思議だった。四文字熟語で有名な「一期一会」、おもてなしの心、一生に一度の貴重な出会いだからこそ、精一杯のおもてなしで接すると言う意味、その「一期一会」と言う言葉は日本の茶道から生まれた言葉だそうだ。四文字熟語は中国からの伝承と思っていた僕にはその他にも驚く事ばかりであった。
さて、それから半年が過ぎて「年の瀬」を迎えた。そこで僕の今年一年を四文字熟語で表現してみたくなった。どんな言葉がピッタリなんだろう?今年も仕事やプライベートに慌しく過ぎていった一年だった。平凡な当たり前の答えだがやはり「喜怒哀楽」の年だったと思った。コンサートステージ、又、その他のライブステージ上から多くの皆さんに励まされて喜びや楽しさを感じる事が出来た。それは「喜・楽」で「哀」はやはり母を亡くしたことだろう。日々寂しさが増してくる様な何と言ったらいいのか、上手く表現できないが辛いものだ。最後の「怒」?これに関しては敢えて言わない。愚痴は言いたくないし早く忘れた方が良いだろう。
さて、来年はどんな年、何と命名できる年になるんだろうか?鬼も笑う来年?でも、僕たちに関して言えば年の半分くらいはスケジュール管理されているので大体は予想がつく。そこで、現在決まっている予定をご紹介しながら考える事にした。まずはアルバム制作、2006年の10月に35年間在籍したビクター・エンタティメントからテイチク・エンタティメントへの移籍が決まった事もあって新しい環境と新しいスタッフで又、一からスタート、違った切り口の作品を考えて4月頃からレコーディングを開始する。多分、2〜3年くらいの期間をかけて集大成を完成させると言うプロジェクトになるだろう。又、未だ公表できないが意外な?TV番組(レギュラー)の出演も予定に入っている。従って、コンサートツアーを中心とした今年を「動」の年だったとすれば、「静」と呼ぶ年になるかも知れない。勿論、ステージ活動も続けるが「制作」がメインになるのは間違いなさそうである。
年々、予想もつかない出来事が生じるのは当たり前、それが大人の社会人たる所以で現実だろう。そんな時には冷静沈着が不可欠、四文字熟語には当てはまらないが「孫子」の句、「風林火山」を参考にしたい。「やるべき事は速く」、「冷静に」、「全力で」、「しっかりと考えながら」、群雄割拠の時代ではないが、「静」の時こそ何事にも対応できる気持ちを忘れない様にしたいと感じている。
先人が残してくれた四字熟語の奥深さには感服するばかりである。「風林火山」の旗印を掲げて立ち向かう年を目指すも、所詮は健康が一番!そんな気持ちを込めて・・・、「無事息災」の一年を願いたい。
富士山
この写真、先日の河口湖でのディナーショーの折にホテルの部屋から撮影した一枚だ。
山梨県側から見た富士山もやはり「日本一の山」。初夢はやっぱり?来年も幸多かれ!